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【わかさ生活】愛される企業は愛される広報がカギ?【インタビューグラフ】

③広報として頑張っていること

ここからは、実際にわかさ生活さんがTwitter運用する上で意識していること・頑張っているところなどについて触れていきたいと思います。

 

・運用する上で戦略はある?

わ「あえて上司や周りの社員さんなど、その人たちとのやりとりを出すことは意識しています。」

レ「なるほど。」

わ「ファンになってくれる方たちって、理屈がどうこうというより、感情で自分達のことを支持してくれることがほとんどなのかなと思います。」

レ「じゃあ、親しみやすいキャラであることは重要なことですね。」

わ「そうですね。Twitter開始当時は新卒1年目だったということもあり、1年目は社会人の誰しもが通るところですからね、学生さんからすると一番身近な存在です。主婦層からも、もしかしたら自分の子供と照らし合わせて見ているかも知れない。だからこそ、社内でのやりとりや頑張っていることを隠さず発信しようと思っていました。」

 

 

SNSに限らないことですが、どんな人にアクションを起こさせたいかという視点はマーケティングにおいて重要な視点となってきますね。

わかさ生活広報部さんのようにファンに愛されることでポジションを獲得していくことを、ファンマーケティングと呼んだりします。

 

わ「今は1年目ではなくなってしまったので、1人のSNS担当者が社会人として成長していく姿をアカウントを通じてみて、“わたしも頑張ろう!”という気持ちになっていただきたいです。そしてこれからもずっと応援していただければ嬉しいですね。」

レ「たしかに、わかささんのアカウントって応援したい気持ちになりますもんね。」

 

・Twitter運用するときに意識していることは?

わ「意識の面で心がけていることは“片足を社外に出す。”ということですかね。」

レ「と、言いますと…?」

わ「別のいい方で言うと会社の外からの視点を持って運営していると言い替えることができるかもしれません。もちろん私は社員なのですが、半分は社員じゃないという目線で考えながら運営していると言えます。投稿しているのは私ですが、人格が私そのものではなく、アカウント上の人格です。」

レ「なるほど。」

わ「消費者から見た目線・会社の見え方を意識するためには凄く大事だと思っているので、自社都合の一方的な発信をしていくのはナンセンスかなと思います。」

 

企業広報でありながら、企業に心酔した広報であることはしばしば煙たがられます。

わかさ生活広報部さんは、この辺を意識していらっしゃるようです。

 

わ「“わかさ生活の社員なんだけれども完全には会社に染まらない。”ということを1番に意識しています。運営開始の時期が入社3か月の時点でしたので、その意識が持ちやすかったのかなと思います。」

レ「中身のことを正しく伝えようとしたときに、会社のことを多元的に(第三者目線で)見ることって重要ですもんね。」

わ「そうですね〜。」

 

レ「投稿する時にはどんなことを意識しているのでしょうか?」

わ「投稿でいうと、発信バランスは雑談8.5割:商品や会社の情報1.5割として運営しています。」

レ「ほお…(ためになる)」

わ「商品などの発信より、何気ないツイートのほうが反応をいただけています。そういった普段の発信でファンになっていただいたり、注目していただいて、テレビCMの感覚で会社の情報を流すということですね。商品の発信をするときは“買ってもらう”ための広告宣伝ではなく、広報として“知ってもらう”ための発信をしています。」

レ「買って買ってという宣伝が一番買ってもらえないですしね。」

 

わ「あとは、相互のコミニケーションを作ることも意識しています。投稿の中に隙間や余白を作ることによってツッコミやすい環境を作ったり、フォロワーさんに問いかけることによって、返答をいただいたりと。」

レ「投稿に余白を!」

わ「ツイート自体は大勢の人に対して発信をしているんだけど、フォロワーさんに対しては1体1でお話しているイメージです。」

 

ここでおっしゃったことは、実はブログなどでのライティングにも共通して言える、ユーザー視点での発想です。

 

・アカウントの魅力以外に、企業の魅力も伝えていくために意識していることはある?

昨今は「中の人」の魅力を発信して、その魅力が入り口となって企業に興味を向かわせる、という手法が一般的になりました。

その中で、企業の魅力を伝えることにどれだけわかさ生活広報部さんは意識されているのでしょうか?

 

わ「まず、発信に使う社内の情報は自分から取りに行きます。」

わ「常にユーザー目線での発信を意識しているからこそ、ユーザー目線で断捨離して、“これはユーザーさんに受けそうだな!”という情報だけを発信に活用しています。」

レ「企業内のイベントは、Twitterでウケるだろうなと思うことをピックアップしていくんですね。」

 

わ「あと、最近“中の人”が主流ですけど、いわゆる「今日はこのご飯食べました!」みたいなプライベートすぎることはツイートしてないです。」

レ「よく見るアレですね。」

わ「はい。一見プライベートに見える投稿をしても、やっぱりどこか企業の色が見えるようにツイートの中に企業のことを散りばめて投稿している部分はありますね。例えば、わざと上司の話を絡めてみたり。」

レ「今後もプライベートすぎる投稿はあまりされないんでしょうか?」

わ「そうですね。もし、わかさ生活が、プライベートな部分が多い投稿をしているときはなにかしらの考えや意図があると思っていただければ(笑)」

 

「企業アカウント 運用方法」などを調べてみると、どうしても表面的な情報しか出てきません。

企業の伝えなければいけない部分は、常に企業の中にあるのです。

 

わ「あとは、無意識に真似をしてしまいそうだなと思うので、他社さんのツイートはあまり見に行きません。特に現状として運営の方法に困っているわけではないので、他企業のアカウントは流し目程度でチェックしていることが多いです。」

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